SIP

SIP「収量や成分を自在にコントロールできる太陽光型植物工場」

開発技術の紹介


研究実施期間:平成26年度~30年度(5年間)

研究代表者:

国立研究開発法人 農業・食品産業技術総合研究機構

野菜花き研究部門 安濃野菜研究監 松元哲

はじめに

スマート農業加速化実証プロジェクト「オーダーメイド型高品質トマトの計画生産および情報の集約・可視化・共有と自動化による中規模経営体における高度な企業的農業経営の実現」では、SIP「収量や成分を自在にコントロールできる太陽光型植物工場」で開発されたスマート技術の実証に一部取り組んでいます。このページでは実証に取り組んでいる各々の技術の紹介をしています。

SIP取り組み全体の紹介

トマトは、現代の食生活に欠かせない野菜であり、世界的において野菜生産量第1位です。わが国におけるトマト産出額は 2,400 億円(平成 29 年、農林水産省統計)で、野菜全体の産出額の10%を超えており、農業上でも重要な野菜です。日本のトマトの特徴は、糖度 5°以上と高品質ですが、収量が低い(15t/10a)ことにあります。一方、施設園芸先進国であるオランダでは、糖度は 4°以下と低いのですが、年間収量は 65t/10a と圧倒的な生産性があります。わが国の施設生産における国際競争力を強化し生産者の収益の向上と安定を図るため、SIP「収量や成分を自在にコントロールできる太陽光型植物工場」では、栽培環境・生育情報・植物内部情報(オミクス)・果実品質・生産量データを大量に収集し、施設栽培トマトの生産量と品質の向上に資する栽培支援ツールを開発しました。






生育・収量予測ツール

機能  トマトの施設園芸において、環境条件(気温、CO2濃度、日射量等)と品種特性から生育・収量を算出するツール

SIP成果:糖度5度・55t/10a達成(長段)

使い方 :生育の【見える化】により植物工場の複雑な環境制御を簡便に。さらに作物の生育ステージや収量の正確な予測により、

     作業員シフトや出荷・営業スケジュールも予測可能に。


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育苗条件選定ツール

機能  :“苗半作”を科学的に実現

成果  :設定苗姿達成

使い方 :品種ごとに収量性が高く扱いやすい苗のおすすめ育苗方法をいくつか提示する。

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果実品質事前設定ツール

機能:品質・果実成分を計画、設定できる

成果: 糖度・アミノ酸濃度・障害発生率を目標値通りに栽培した

使い方:目的糖度を達成するための給液設定を計画する。

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自動給液システム

機能 :蒸散給液システム(うるおいいーら)葉面積x飽差で推定した蒸散量を基に給液

 重量給液システム(うるおい力持ち)植物+培地重量の変動を基に給液

成果 : 給液システム商品(うるおいいーら・うるおい力持ち)

使い方:普通トマトの自動給液栽培(うるおいいーら)、高糖度トマトの自動給液栽培(うるおい力持ち)ともに、果実品質を安定化

    することができる。

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